教室

学童期ないし児童期は6~12歳までを指します。一生のうちでは比較的心身が安定した時期で、疾病や死亡率は低く、精神疾患も少ないと言われています。この時期は運動能力、知的能力の発達が著しく、学校での学習、仲間づくりといった社会化が重要な課題です。学童期は6年間という長期に渡るので、小学校低学年の前半と小学校高学年の後半に分けられると、その特徴がはっきりとしてきます。

目次

1-1 学童期の前半、小学校低学年

前半は幼児性が残り、自己中心で家族への依存度も高い。仲間、集団はまとまりがなく持続性も弱く、集団よりも個人レベルの交流にとどまる傾向にあります。

1-2 学童期の後半、小学校高学年

学童前期

後半には思春期の兆しが心身両面に現れ、身体的には男女の性徴が明らかとなり、精神的には不安定となり始めます。特に初潮の低年齢化をはじめとする、身体成熟の加速化により性の悩みが増える時期となります。人間関係において個人間の関係も安定し、さらに緊密し、集団としてのまとまりも強まり、リーダーなどの役割が分化しはじめます。従ってこの時期は集団時代(ギャングエイジ)と呼ばれ、フロイトは学童期を含む6~13歳を潜伏期とよび、エリクソンは勤勉の時期とよびました。

1-3 学童期における精神衛生上の問題

小学校高学年

いじめ

文部科学省はいじめの定義を「(1)自分よりも弱い立場のものに対し一方的に、(2)身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、(3)相手が深刻な苦痛を感じているもの」をいい、なお、起こった場所は学校の内外を問わないとする」としている。

PTSD(外傷後ストレス障害)

自分や他人の姓名が脅かされるほどの重大なストレス因子に遭遇したことによって、潜伏期間を経て、その後、恐怖や戦慄を基盤とした精神症状が1ヵ月以上に渡って続く疾患である。

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