羊の島のレストラン(夢叶舎)

物語の内容

こんなにおいしいものはたべたことがない!ほしくさとはおおちがいだ~・・・春夏秋冬、四つの季節に分かれた村をもつ島を舞台に、新しい友達や美味しい食べ物との出会いの物語。人間らしさ動物らしさって何だろう。4匹の羊たちは新しい大好きに出会えるのでしょうか?
悩みながらも協力しあって美味しい料理をつくる羊たち。きっとこの本を開くたび大切な人とあったかくて美味しいシチューが食べたくなります。

Amazonにて購入可能

2019年6月21日Amazonにてkindle版発売

2019年7月2日Amazonにて 紙版(ソフトカバー)発売

作 たけうちしょうご

作*竹内祥悟
1988年、大阪府生まれ。作業療法士、キャリアコンサルタント。
幼少の頃、当時小学校の教員だった祖母が、児童のタイプに合わせて席替えを行ったり、指導法を工夫したりしていることを知り、人の気質や性格に興味を抱くようになる。大学在学中に、心理カウンセリングオフィスを設立。それ以来、子どもから高齢者まで、さまざまな年代のカウンセリングを経験する。
物語を作ることが好きで、それはカウンセリングの現場でも活かされている。クライアントに自由に絵を描いてもらい、一緒に物語を作ることで内面の理解につなげるワークや、絵本の登場人物の性格やストーリーに着目して自他理解を深めるプログラムなどを実践している。こうした活動を通じて、絵本や芸術が心の発達に与える好影響を痛感。“心のキャリア育成”につながる絵本作りを、子どもから大人まで幅広い年齢層のクライアントとともに進めるようになる。
現在、一般社団法人関西キャリア教育センターで、大阪北浜カウンセリングオフィスの代表カウンセラーを務める。

絵 にしむらともみ

絵*西村知美
1988年、大阪府生まれ。管理栄養士、ケアマネージャー。
外で遊ぶことよりも部屋で絵を描くことの方が好きな幼少時代を過ごす。幼い頃より食育に興味があり、自身がアレンジした資料作成や栄養指導がしたいという想いから、管理栄養士を志す。精神科病院や老人保健施設で、管理栄養士として勤務。クライアントの状態やニーズに合った栄養管理法を、実践の中で学ぶ。
「より美味しく、より楽しく、その人らしく!」をモットーに、食事の際に、自らが手掛けたイラストをレクリエーション的に取り入れたり、メッセージつきのイラストを個人個人に添えたりと独自のスタイルを研究している。さらには、イベントのイラストの作成を手掛けるなど、その才能は至るところで発揮されている。
もともと絵本制作に興味があり、『羊の島のレストラン』では、初めて作画を担当した。この経験を通じて、絵を描く楽しみを改めて実感する。子どもから高齢者まで、多くの人に絵本の魅力を伝えるための活動を日々模索している。

絵 西村さんとの出会い

絵 西村さんとの出会い
『羊の島のレストラン』の絵は私が高校3年から大学4年まで働いていたレストランで同期のバイト仲間だった西村知美さんにお願いしました。私がドリンカーとしてお客様の飲み物を作る担当で、西村さんはフロアの担当でした。当時、同じ日にバイトに入っていたときに、西村さんがコースターの裏に面白いイラストをよく描いて見せてくれ、いつか何かの形で絵を描いてみてもらいたいなという思いがありました。それから10年以上経ってしまいましたが絵本という形で実現できて本当に良かったと思います。月日が経つのは早いです。

制作ヒストリー

夫婦でカウンセリングを始めるもっと以前、16歳くらいの頃、私には大きな悩みがありました。

人は4つのタイプと8つのタイプのどちらに分類できるのだろうか?という少し変わった悩みです。

幼少の頃より祖母からシュタイナーの4つの気質や、ピポクラテスの4大液質について教わる機会があり、人は4つのタイプに分類できると確信し、思春期の時期まで人を4分類分けて観察するのが習慣化していた時期がありました。(思い返すと変ですね)

そんな中、15の頃、祖母の書斎でCGユング著の『タイプ論』と出会い、当時の私は衝撃を受けたのです。

人は8つのタイプ(厳密にいうと16タイプ)に分かれる。そこには15歳の私でも理解できるほど詳細に8つのタイプが示されいました。

『やったーすごい本見つけたぞ!』思春期の私は大興奮です。

『いやでもちょっと待てよ。8つのタイプって増やせばいいもんじゃないでしょ!』

当時4つに分類されると思い込んでいた私にとって具体的に記載されたタイプ論(8つのタイプ)に衝撃を受ける内容であったと同時に受け入れられない内容でもありました。

それからその悩みが解消されることなく10年程の月日が流れた時期のことでした。24歳の頃、カウンセリング時にクライエントと物語を作りながら自己理解を深める過程、一緒に考えた話がありました。それが『羊の島のレストラン』です。

『島を一つの心ととらえた時、それぞれのそれぞれの未発達な個性はどのように統合していくのだろうか?』

『擬人化した動物が物語に登場することは珍しい設定ではないが、羊である必要性はあるのだろうか?』

『人と住む羊と住まない羊の違いでは、何を現すのか』

そんなことをひたすら話合うのです。一つの物語を完成させるということは心の整理に役立ちます。

私もクライエントと一緒に物語を考える中で私の長年の悩みであった、8つのタイプ、4つのタイプの違いはどこにあるのか?

という積年の問いに答えをもたらすきっかけとなりました。

それは簡単なことでした「タイプの数はどうでもよいということ。100人の人に対して

1のタイプに分けることも、4のタイプに分けることも、8タイプにわけることも、16タイプにわけることも、100タイプに分けることもできる。

簡単な気付きでした。いろんな枠組みを持つこと、枠組みにとらわれない柔軟性を持つことどちらも大切にすることで理解ができました。

絵本に登場する4つのタイプの羊が、他の羊を通して成長していく過程を物語に込めています。

それぞれの羊が出会い仲良くなっていく過程は4つのタイプが一つに統合していく過程をそのまま描くことを試みました。文章や絵にこめた意図を想像しながら読み進めていただければ嬉しいです。ただ絵本というサイズの枠組みでは、それぞれのタイプの個性的な言動を載せきれていないと思われます。

絵本に描ききれなかった羊たちの特徴などを確認できるようにしていますので、ご興味のある方は是非ご一読ください。

これからも、子どもも大人も楽しめる。心のキャリア育成に関する絵本や書籍を書いていきたいと思います。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。

羊と人間が暮らす島が舞台

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